研究の概要
ものづくり大国日本のものづくり現場のこれからの姿はどうあるべきでしょうか?技術革新だけではない、はたらく人が活き活きしている製造現場に必要な要素を「人間」「時間」「空間」「手間」の要素から研究します。
きっかけとなったのは、コマニー製造部門に所属する300人以上の声です。多様な「人間」が集まるチームが、規格的な製品をつくる。そこに生まれるジレンマ。一方、製品づくりそのものは変わらずとも、間づくられた工場をつくるレバレッジ要素も見えてきました。
「人間」…A工場における心理的安全性とリーダーシップ
「時間」…B工場におけるコミュニケーション機会・時間
「空間」…C工場における人に優しい空間づくり
「手間」…D工場におけるコミュニケーションツール
E工場におけるおもてなし
この5つを研究し、これからのものづくり現場を間づくりする方法を明らかにしていきます。
研究の進め方
A「人間」…工場における心理的安全性とリーダーシップ
- メンバーは何にビクビクしているのか(観察・洞察)
- Well-beingに工場で働いている人の特長は何か(観察・洞察)
- よいリーダーはどんなリーダーなのか(観察・洞察)
B「時間」…工場におけるコミュニケーション機会・時間
- 工場の部門内でのコミュニケーションを取れる機会はいつだろうか(観察)
- 部門外とコミュニケーションを取れる機会はあるだろうか(観察)
C「空間」…工場における人に優しい空間づくり
- 人に優しくない空間はどこだろうか?(観察)
- どうして人に優しくない空間になっているのだろうか?(洞察)
- 人に優しい空間をもつ工場の他社事例はあるか?(洞察)
D「手間」…工場におけるコミュニケーションツール
- 今はどのように情報伝達されているだろうか?(観察)
- 「悪いウワサはよく回る」を良い情報にも応用できないか?
- 本当に必要な情報、欲しい情報はどんな情報だろうか?
E「手間」…工場におけるおもてなし
- お客様とつながる「よい手間」とはどんなものか?
目標
コマニーの工場ではたらく人の幸福度向上と、
日本の工場を間づくりする手法の確立と会うことの価値を与えたい
研究結果
- 工場ではたらくメンバーの自分の手で工場をよくしようという意欲の向上
- 騒音問題の改善
- 役職間の業務の再配分
- 社長のおごり自販機の導入
- 工場内のカフェスペースの建設
- おもてなし(工場見学)の質向上
- 前後行程合同での交流会開催
今回の間づくり研究でわかったこと
2023年11月30日
製造間づくり研究が本格的に始まった。
日々、目に見えぬ時間に追われ、自分を追い込み、
仲間にすら、怒りをぶつけてしまうことも・・・
そんな中で立ち返るべき原点。
我々は「家族」であるということ。
2024年3月、日本全国にある会社は何社か?
“360万社”である。
その中のたった1社の中で共に働く仲間との出会いは“ご縁”以外の何物でもない。
共に働く仲間と、手を取り、分かち合い、認め合い、補い合う。
それはこれまで製造の中で色濃く残っていた部門間の垣根を取っ払い、
全員で新たな一歩を踏み出すということ。
“変わる”為に勇気を持つこと。
それを実践し続けてきたこの10カ月。
自分たちの手で、自分たちの足で、自分たちの心で、確実に考動を変えたこと。
これが“成果”
やれば変われる、変えられる!
今後の展開
工場の間づくりフェーズ②にて、工場のコミュニケーションツール、工場の人に優しい空間づくり(重筋作業改善・制服更新(作業着)・工場の騒音の改善)を継続。
フェーズ①で明らかになった、工場メンバーのコミュニケーションスキル向上の必要性について、リーダー研修を継続的に行い、リーダーのリーダーシップが発揮され、心理的安全性のある工場づくりを目指す。