研究の概要
間づくり研究のプロトタイプ「これからの間づくりを、次世代を担う若手中心に開拓・チャレンジする活動」としてスタートしました。「とにかく間づくりやってみよう」でスタートしたので、何から手をつけたらいいのか悩みながらのチャレンジでした。それでもこの活動を通じて、「モノを売るだけではなく、よい間という価値を提供する、新しいコマニーをつくっていきたい」という思いで、ひたすら「間づくり」と向き合いました。
「間づくり」は日常の観察からはじまります。はたらく人を観察する中で、はたらく場所の多様化によって対面でのカジュアルコミュニケーションが減っていることに気づきました。カジュアルなコミュニケーションは信頼関係の向上、創造性の向上などの効果があることがわかっています。その対面でのカジュアルコミュニケーションの価値を改めて体感することで、短期的な生産性ではなく人を中心に考えた「はたらく」に関わる空間設計・時間設計ができると考えます。その体験を導くために、この研究でははたらく人が集まるための間の要素について研究しました。はたらく人が集い家族のようにカジュアルに団らんするお茶の間のような間をつくりたい、そんな想いでつけた愛称はochanoMA projectです。
コマニー社員の部門を超えた対面交流を創出するために、建屋間の屋外に当社既存製品C-Styleをベースにしたランドマークを作りました。人々のベクトルを集中させるためのサインや団らんを誘発する什器も、当社のものづくり技術を活かして製作しました。
視野や価値観が違うメンバーがディスカッションを重ね、今までにない新しいものをつくるチャレンジしている過程そのものにも、このプロジェクトの大きな価値がありました。
研究の進め方
- 1.
- 日常の「はたらく」を観察
- 2.
- 課題の発見と「はたらく」のあるべき姿の定義
- 3.
- チャレンジする間づくりの具体化
- 4.
- 製作・設置
- 5.
- 人が集う間の要素に関するアンケート
- 6.
- 各種イベント実施
目標
出社して、人と会うことの価値を与えたい
研究結果
人が集まる間づくり要素は、人間を中心とした「空間・時間・手間」に分けられる。
空間:人のベクトルを集中させるためのランドマークが必要。
時間:ゆっくり過ごしてもらうための時間設計、カジュアルコミュニケーションの価値を大切にする時間設計が必要。
手間:人が集い、コミュニケーションを誘発するためのひと手間が必要。今回は、各種イベントやお茶・お菓子の提供が効果的だった。
間づくり研究で分かったこと
①「間づくり」に向き合った我々が一番well-beingを感じた!
・交流から生まれる新しいアイディアの創造
・一つの目的に向かって進むチーム力の向上
・課題を解決しようという意思から生まれる自主性向上
②コマニーには間づくりを自分たちでやりたい人が沢山いる!
実際に寄せられた声➡「ochanoMA活動って楽しそう、自分もメンバーになれますか?」「自分たちも間づくりをやってみたい」「今の事務所を間づくりで変えたいと思っているがどうすればいいかが分からない」「もっと社内にこんな間づくりがあれば…」
③間づくり研究は「間づくりの実践」と「多様なメンバーのチームビルディング」のサイクルを生み、この相乗効果によって、間づくり研究員としてのアイデンティティが醸成される。