間づくり研究所

2023.07.09

第1回間づくり研究会リポート~間づくり思考~

登壇者COMANY Chief Design Officer(CDO) 塩浦政也
間づくり研究所 所長 塚本直之
間づくり研究所 事務局長 千葉倉司
間づくり研究所 研究員 砂本愛実

第1回間づくり研究会のテーマ【間づくり思考】

間づくり研究所とは、「人間」を中心に「時間」「空間」「手間」の要素をもとに考えられた「間づくり」の追求と実践を行う研究所です。 間づくりカンパニーであるCOMANYの全従業員が研究員となり、そこに多くの方々との共創を加え、「間づくり」を通じて、一人一人が光り輝ける社会の実現に貢献できることを目指しています。第1回間づくり研究会では、間づくり思考のステップをCOMANYの全従業員で学びました。ステップは多くあり、今回は最初の部分である間づくり思考について学びを深めました。COMANY Chief Design Offiferである塩浦政也さんより、この重要な部分についてお話をしていただきました。

間づくり思考とすぐれた間づくりの探求

塩浦さんからは、間づくり思考を使いこなすための3つのポイントを紹介していただきました。間づくり思考を実践するためには、

「すぐれた間づくりの正解は1つではない」こと、
「間づくり思考のプロセスでは2つの山を意識する」こと、
「間づくり思考ではまず観察が重要である」こと

このようなポイントを意識することで、間づくり思考をより効果的に実践することができます。

すぐれた間の性質

すぐれた間には、以下の3つの性質があります。

1. 正解がたくさんある
すぐれた間には、正解がたくさん存在します。個人やグループによって異なるアプローチや視点があり、複数の正解が存在することを覚えておきましょう。

2. 正解が事後的に生じる
すぐれた間は、事後的に正解が生まれるものです。すぐれた間づくりを目指して取り組んでいる過程で、すぐれた場や状況が自然と生まれることがあります。自らが入り込んですぐれた間づくりを感じた時に、それがすぐれた場として成立するのです。

3. 間違うと間が抜けてしまう
すぐれた間づくりの探求では、間違いが起こる可能性もあります。正解の選択肢が多い一方で、わずかな誤りが大きな差につながることもあります。正解を見極めるためには慎重な態度が求められます。

間づくり思考のプロセス

間づくり思考のプロセスには、2つの意識をすることが重要です。

1. 発散
間づくりのプロセスは、まず発散から始まります。このフェーズでは、様々なアイデアや考えを出し尽くすことが重要です。質よりも量を重視し、ワクワクする発想を大切にしましょう。

2. 収束
発散を終えた後は、収束へと移ります。このフェーズでは、量よりも質を重視します。アイデアの中から必要なものを選び出し、具体的な施策や解決策を決定していきます。

観察の重要性

間づくりにおいては、観察が重要です。周囲の状況や人々のニーズを的確に観察することで、よりよい間づくりの方向性を見つけることができます。そして観察の重要性について以下の点に留意しましょう。

  • 課題の発見: 観察を通じて現在の課題や問題点を見つけることができます。
  • 解決策の発想: 観察によって得られた情報を基に、新たな解決策やアイデアを生み出すことができます。

観察は、間づくりの全体像を把握し、適切な対策を講じるための重要なステップとなります。

間づくりにおいて観察の力は欠かせない

数字やデータだけでなく、細部やパターンを捉える観察によって得られる情報は、間づくりの解決策を見つける上で重要な要素となります。観察の感度を高め、人々の行動や意識を理解し、共感することで、よりよい間づくりが実現できるのです。間づくりを成功させるためには、観察を重要なステップとして位置づけ、視点を広げることが求められます。

一人一人が自身の手で間づくりに参加

間づくり研究会の目標は、一人一人が自身の手で間づくりに参加し、社会全体が光り輝く間づくりを実現することです。参加者は観察を通じて気づきを得た後、それを活かして具体的な間づくりの活動に取り組みます。そして、2030年に向けて間づくりでEmpower all lifeを実現するために、間づくりに関する知識や視点を深めていきます。観察を通じて気づきを得ながら、失敗を恐れずに間づくりに取り組んでいくことについて、所長である塚本直之さんよりお話があり、第一回間づくり研究会は幕を閉じました。