間づくり研究所

2025.01.22

研究file006-E:工場におけるおもてなし

研究の概要

製造部門に所属する300名全員で行った工場や自分たちの働き方などに対する観察から出てきたキーワードのひとつが「おもてなし」でした。工場に来るすべての人にとって居心地がよく、幸せを感じられるおもてなし。お客様だけでなく、働いている自分たちもおもてなしの対象として考えることで、必要な手間をかけることの喜びを共有することができ、ものづくりの本質をさらに追求できると考えました。

研究の進め方

1.
自分たちの工場見学を体験
2.
他社の工場見学に参加
3.
ウェルカムボードの充実
4.
塗装説明資料の製作
5.
おもてなし工場案内の実践(体験付き)
6.
従業員に対してお誕生日のお祝いやおもしろ情報発信
7.
「おもてなし」の本質追求

研究結果

様々なツールを試行錯誤しながらおもてなしの実験を行った結果、お客様と従業員どちらももてなすのは「こころ」であることに気づいた。

今回の間づくり研究でわかったこと

挨拶とは自分の心を開いて、相手の心にすっと入っていく、相手の心に近づくという意味です。
挨拶には自分の心を開く必要がある、つまりポーズではなく本当の意味で歓迎する心が必要なんだと気づきました。
また更に深掘りしていくと、挨拶は人や会社の印象に大きく影響します。
そして挨拶には笑顔が『マスト』だということもわかりました。
まとめるとおもてなしとして最初に一番必要なものは『もてなす心』と『笑顔』による挨拶だという結論に私たちはたどり着きました。

「皆さん思い出して下さい
初めて訪れる場所に行く時の不安
面識がない人と初めて話す時の不安
このような気持ちは皆さんの働いている
職場・工場に入る時に多少感じていると思います
工場見学に訪れたお客様、トラックの運転手
材料メーカーの営業マン
設計、開発など他部門のコマニー社員
埼玉工場、能美工場から来た製造の仲間
やっぱり皆さんの工場に入ってくる人には
『コマニーの工場って何か良いよね、落ち着くし、みんな温かいし
行く理由を見つけて、ついつい工場に足を運んでしまう』
なんて思って欲しくはありませんか?
そう思ってもらう事ができるのは、他の誰でもなく工場で働く
皆さん一人一人です
皆さんがポーズではなく、心より歓迎しましょう
思い出してください
お正月やお盆に親戚が集まった時の歓迎・おもてなし
あれは嘘偽りではなく心より歓迎しています
『よく来てくれたね』『来てくれてありがとう』『また来てね』
あの気持ちで工場に来た人に接しましょう
でも、実際おもてなしってどうすればいいの?って思いますよね
簡単なことです
一番大切なのは『笑顔』です
『よく来たね』って心の底から思い『微笑んでください』
それが相手に伝われば相手は安心できると思います
現場では様々な作業をしている人がいますが
すれ違う人に目線を合わせて笑顔で軽く会釈しましょう
工場に来る人を心から『おもてなしの気持ち』で『笑顔』で迎えましょう
これをきっかけに自分たちの工場を周りからどう見て欲しいか
一人一人が考えて欲しいと思います
工場の雰囲気というものは誰かが作り上げるものではなく
工場で働く皆さん、一人一が作り上げていくものです。
一人一人が少しずつ変われば、誰もが羨む職場・工場は必ず実現できます

今後の展開

工場全体でおもてなしの文化を醸成するために、各チーム対抗の「おもてなしコンテンスト」なるものを開催する。