研究の概要
製造部門に所属する300名全員で行った工場や自分たちの働き方などに対する観察から出てきたキーワードのひとつが「コミュニケーション機会」でした。コミュニケーション課題そのもの、上下関係における課題、頑張りが見えにくいこと、工場づくり、すべての課題に「コミュニケーション機会」がレバレッジになっていると考えました。
日常はコミュニケーションより生産が優先されてしまっていること、コミュニケーション拠点が無いこと、他部門を知る機会がないのが当たり前の状態でした。しかし、心の余裕が無くなったり、人間関係がギスギスしてしまうのはウェルビーイングとはほど遠く、コミュニケーション機会を間づくりすることでプラスの効果が出るのではないかと思いました。
実施した間づくりは2つです。
- 製造部門全体でスポーツ大会を企画し、前後工程の課単位で共同開催。
- 工場においしいコーヒーが飲めるカフェを設置。特に工場で働く方の「信頼関係の向上」「情報共有の円滑化」「ストレス解消」「チームワークの向上」を目的としながら、スターバックスコーヒーマシン本体(ブリュードコーヒーソリューション)を設置し、他部門の方も気軽に立ち寄る事が出来、より良い空間で会話を充実させるツールの一つとして導入しました。
研究の進め方
スポーツ大会
- 対象者は工場で働く製造部門の方、アルバイト、パートさんも含め約280名
- 隔週の間づくりタイムを活用してチームメンバーが各部署へ行き、スポーツ大会合同開催の趣旨を説明して、多くの方に参加いただける様に宣伝活動
工場カフェ
- チームメンバーで、「コミュニケーションの機会を提供する」という目的を実現できるカフェのデザインやしくみを検討。
- 12/25クリスマスにオープン
目標
クリスマスに工場にスタバをオープンする!
研究結果
この活動を通して、業務に関わる情報伝達以外のカジュアルコミュニケーションを取れたことが他部門を知ることにつながり、「これからもっと良い連携が取れそう」という声が多く上がった。
今回の間づくり研究でわかったこと
スポーツ大会の共同開催を通して、
お互いが意識をして、コミュニケーションを取る事で「信頼関係の向上」「情報共有の円滑化」「ストレス解消」「チームワークの向上」が強化される事が改めて分かりました。
コミュニケーションについてまとめてみると、
まずは1人1人がコミュニケーションを積極的にとり、コミュニケーション能力を高める事が必要だと言うこと。
そして、コミュニケーションが活性化する事で、情報交換や共有事項を頻繁におこなうことができ、共有情報の漏れや、伝達ミスを防ぐことができて、結果的に業務の効率化に繋がるということ。
今回、コミュニケーションの場を提供し、機会を作る事でそこから1人1人が自然とコミュニケーションが取れる様になってもらう事ができました。
各部門にはコミュニケーションの重要さと大切さを改めて感じたと思います。
今後の展開
工場のカフェはクリスマスのオープンを迎えたあとに、さらに間づくり研究を進めていきます。ハコができたら、その中で人間はどうすればより良い時間を過ごせるのか、どのような手間をかけたり、かけさせたりすることでより居心地の良い間ができあがるのか、引き続き研究していきます。