間づくり研究所

2024.11.07

間づくり研究会リポート~ORGATEC TOKYO 2024前編~

6月25日に行われた「間づくり研究会」では、「ORGATEC TOKYO2024 -ブース編-」というテーマで、5月末に開催されたオフィスおよびファシリティの国際専門展示会 「ORGATEC TOKYO 2024」について共有されました。3回目の出展となる今回は、「間づくり研究所」として体験型のブースを企画しています。今回は体験型のブースがどのように生まれていったのかそのプロセスをご紹介します。 

オルガテック企画メンバーのアイデア出し

今回の企画メンバーには、企画部門、技術部門、営業部門が集まりました。これまでのオルガテックの展示をから、お客様にコマニーの間づくりを感じていただく展示をお届けできたのではないかと振り返り、今年のオルガテックではお客様と一緒に間づくりを体験する中で理解を深めていきたいとメンバー間で意見が一致し、企画を進めていきました。 

オルガテック東京2024「間づくりを世界に」

5月29日(水)~31日(金)に開催された「オルガテック東京2024」に出展しました。会場には3日間で約4万人の来場者があり、当社ブースにも沢山ご来場いただきました。 


今年は、「間づくり」を実際に体験していただける展示内容をご用意しました。 
「間づくり」は日本独自の環境デザインの思想で、それはハード=「空間」だけでなく、ソフト=「時間や手間」のデザインでもあります。「間づくり」に関する「インスピレーション」を探索し、オルガテック東京2024のテーマである「SHIFT DESIGN」を叶える「光」としていただくための体験型ブースになりました。 

コマニーブース「光間COGEN

今年は「光間」をテーマに、お客様と光の間を彩る「間づくりの体験」をご一緒する参加型の展示を行いました。お客様に2つの問いの答えを探していただく中で、能動的に間づくりを体験し、お客様のひと手間によって「光間」が出来上がる展示としました。 

■お客様の体験の流れ

受付をして、ブースに入るまでの待ち時間にリーフレットの問いに答えていただく形をとらせていただきました。問いに答えると8種類の番号に分かれるようになっています。この問いに答えていただくことで退屈に感じてしまう待ち時間を楽しい時間に変換させるという仕掛けを行いました。 

導いた答えから、問いの間で短冊を受け取ります。短冊が置いてあるボックスにはご自身の間づくりのタイプが書かれていました。こちらでお客様がどのタイプだったか等の会話が繰り広げられていました。短冊には「間」についての問いが書かれています。 

メインエリアの母屋に入り、自分の受け取った間づくりに関する問の答えとなる場所を探していただき、見つけた場所にひと手間かけて短冊を残し、光によって生成される彩られた間の変化を体験していただきます。 
団らんするようなスペースや暗室、リラックススペースなど、様々な空間を設計し、その周囲には間にまつわる言葉を配置していました。 

また今回のブーステーマ「光間」を彩るために、光の演出にも工夫をしています。展示会3日間を通して、四季の移り変わりを光の色で表現したり、1日の中でも雷や、直射日光の明るい光、曇り空など私たちが日常の中で体験するような光を表現しました。 

最後にお茶の間でお客様にお茶を提供し、お客様が感じたこと対話しながら、お互いに間づくりの理解を深めたり、 アンケートにお答えいただく場所をご用意しました。ブース外のカウンターも大盛況でブースの余韻を過ごすような場所になりました。 

このお茶の間ではお客様にお土産として、加賀棒茶とわり氷のお菓子をお渡ししました。私たちの展示をお家でも思い出していただきたいという意味を込めてお土産を渡していました。 


またパンフレットを斜めに折ると、あなたにとっての間とは?という一番最後の隠れた3つ目の問いがお客様に投げかけられるような仕掛けになっていました。このように最後まで間づくりについて考えていただくという工夫も込められていました。

実際にお客様が「間づくり」に関するインスピレーションを感じた場所で、短冊を残していただきました。3日間を通してお客様が残した短冊が散りばめられ、光と重なり、光間が出来上がるといった展示となっています。 

コマニーブースの空間設計

まずはお客様に間づくりをしっかり体験いただくために、外観を囲い動線に制限を設けました。そしてアテンドからしっかりお客様にお伝えできるように、出入り口を設け、お客様の動線を考えたブース設計にしました。 
設計のベースは昔ながらの日本建築にし、下記画像の右側にある母屋と離れの二つの建屋を設け、それぞれに必要な間を配置し、お客様がそれぞれの間を巡るための動線も考えられた設計となっています。

次にレイアウトになります。お客様の動線としては、まず受付をしていただいてから問いの間に入っていただき、渡り廊下を通って母屋に入っていただきます。そして母屋で間づくりの体験をしていただいた後にお茶の間を通って出口に向かっていただくという流れになります。ポイントは、一つ一つの間でアテンドと一緒に間づくりを体験できるレイアウトになっている点です。 

また母屋の外周部には当社商品のWEDGE(ウェッジ)を配置し、母屋で間づくりを体験しているお客様が、ブース外にいる方と目線が合わないような工夫をしています。ガラスフィルムも張り方やデザインを工夫することで、中からも外からも見えそうで見えないという演出を行っています。

■展示商品WEDGEのご案内

2023年グッドデザイン賞を受賞したWEDGE(ウェッジ)。コンセプトは「壁から箱へ」。オフィスの風景を変えていく次世代パーティションです。
詳しくはこちら
次世代オフィスパーティション WEDGE

最後に

今回お客様が間づくりに関する問いの答えとなる場所を探して、 インスピレーションを感じた場所に短冊を残していただくことで、光間が彩られた空間に変化していくという事、その変化も楽しみながら皆さまと一緒にこのブースを作り上げていく、そうい展示となっていました。 
3日間の変化が下記画像でも分かる通り、お客様が残して下さった短冊によってこの間が彩られているところをお客様自身も私たちも一緒に楽しんでこういった間づくりをしていく、そんなブースになっていました。